2014-01-01から1年間の記事一覧
時折、映画みたいに印象的で格好良いワンシーンが出てくるんですよ。中華マフィアの隠し子の少年月小牧(ユエシャム)の前に、迎えに来た組織のお目付け役一法(イーファ)が初めて現れるシーン(1巻の71ページ)とか、コーキの元上司クインシーが監視対…
異世界トリップファンタジーのBL漫画です。 現代日本人の中年男性がある日突然招かれた異世界の風物が面白いです。作家さんが愛情をも持ってその作品世界の設定を色々と作りこんだというのが伝わってくるんですよ。きっと設定作るの楽しかったんだろうな。…
後に炎の画家として名を残すフィンセント・ゴッホ、その弟テオ。画商であるテオを主人公に1885年に始まるパリ画壇界の物語です。絵も綺麗ですし、表紙もインパクトがあってつい手に取りたくなりますし、各見せ場もきっちり演出されており、新人ながら、まる…
59話の京都旅行話が印象深いですね。本シリーズはキャラクター達の手作り料理がメインとしていつも出てきますが、この59話は異色です。なんと京都に実在するお店のグルメ漫画になっているのです。短いページ数ながらテンポ良くこんなに京都旅情を盛り込める…
弁護士と美容師の40代の同居カップル。日々の食事作りを軸に、彼らの日常生活を描いていく料理漫画です。自分で料理をするようになってみると無性にこの作品を読みたくなりました。私はシロさんの買い物エピソードが好きで、 >> 買い物は狩猟(ハンティング…
入り組んだ家族関係の中で、周囲の大人たちが嘘も交えつつ小出しにヒントを出していき、徐々に主人公の出生の秘密が明かされていく。そういう展開は長野作品にありがちだけれども、やはりちょっとした謎解きをしながら読み進めるというのは楽しいものです。…
謎めいた黒衣の代訴人ダニエル・ロシェが凄かった。彼はヴァチカンの依頼を受けて水面下で動き回り表舞台には立たない人物なのですが、自身の仕事を果たすために主人公の16歳の少女にもあまり容赦しないところが良いです。慇懃なのにやることは結構えげつな…
ハイランドの美しき花嫁 [ マヤ・バンクス ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 小説・エッセイ > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 987円楽天で詳細を見る舞台は12世紀の中世スコットランド、デヴィッド1世の時代。ヒーローのユアンはマケイブという氏族(…
人間に化けて男子高校生として暮らす野ウサギが主人公の作品。主人公の肉厚なウサミミにときめいて以来単行本で集めていました。 単に狐耳とウサミミのキャラがいちゃいちゃして終わるのではなく、もっとスケールの大きな話へと持っていこうとした点に作家さ…
主人公と平岩父娘はまるで家族のように時間を過ごすようになるのですが、父娘の椿くんの受け入れっぷりも少し浮世離れしていて興味深い。椿くんの平岩への恋心は芽吹きつつあるものの、二人の関係は結局恋愛未満で終わっているので恋人同士という訳でもない…
長身の年下ワンコ攻めが、上司のディレクターに懐いて恋して告白して押し倒して振られてもめげずに何度もアタック、ついに受けも絆されて……というお話でした。受けに振り回されつつ、恋に身悶えジタバタする攻めの姿が可愛らしく描かれており、ヘタレ攻め好…
『利火羅』は、短編ながら“蛮族”の捕虜、簒奪、父子間の対立、正室腹と側室腹の異母兄弟の確執など、ドラマチックなエピソードが多く詰め込まれています。一冊くらいかけて丁寧にストーリーを描いて欲しかったと思わないでもないのですが、短編だからこそ怒…
KATANA (1) 襲刀作者: かまたきみこ出版社/メーカー: ぶんか社発売日: 2006/10/17メディア: コミック購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (18件) を見る家業は刀鍛冶、祖父は人間国宝の刀匠、という家に生まれた男子高校生が主人公の物語です。作…
藍染職人同士という珍しいお話でした。よくこんな渋い題材に目をつけたなと思ったら、後書きによれば作者の母親が染色家で幼少時より染めることは身近だったそうな。藍染工房へ取材にも行ってこの作品を描いたそうです。 >> じいちゃんの手は、しわというし…
攻めのキャラが良くも悪くも独特です。喜怒哀楽を怒で表すことが多い性質なので、口説いてるときもムラムラしてるときもガンを飛ばしてるような顔ばかり。しかも、過去、相当やんちゃをしていたため体に結構切り傷があるという秘密持ち。一見小学校の先生に…
イタリアンシェフ×若手陶芸家。料理人と常連客というところからスタートし、2巻かけてゆっくり進展させていく恋のお話でした。もともと受けも攻めも自認はへテロだったのに、時間はかかっても自分の気持ちに気付いてからは案外相手に素直になれています。そ…
故郷から逃げるように上京してきた若い主人公の元に、幼馴染が転がり込んできて、その後ひょんなことから二人で地元へ帰省することになる『蜜柑の海』が一番好みでした。明るくて元気な受けと男前だけど無口な攻めという組み合わせは良いし、攻めが蜜柑農家…
ミステリ作家×担当編集。一緒に取材で訪れた瀬戸内海の小さな離島で物語は進んでいきます。島への船は高松港から一日一便のみ、人口は200人未満、過疎化が進み観光客もめったに訪れないその女凪島では、ちょうど7年ぶりに神鎮祭が行われようとしていました…