鳥人ヒロミ 『彩おとこ』 第1〜3巻
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大正時代、男性はまだまだ「美」よりも「力」を求められていた時代。そんな中、浅草六区に男物専門の呉服屋を開いた兄弟を中心に物語が進んでいきます。その店で扱っている品物は、兄の蘇芳自らデザインしており、柄や色が華美で従来の男物の着物とはかなり違った代物です。蘇芳は可愛い見かけによらず、結構心意気が良くて、
「男も綺麗なの着て何が悪いんだよ」
「長え物に巻かれるのも結構だが―――――
住みにくい世の中だったら住み易いように変えてやるまでだ
おいら達は世間の流れをこっち向きにかえてやる」
とメンズリブばりの台詞を言い放ちます。あとがきによると、この漫画は作家さんの「着物の男を描きたい!」という情熱から生まれたそうですが、なるほど確かに着物姿の男性にはこだわりのありそうな描写がたくさんありました。
メインキャラは、呉服屋を営む兄の蘇芳、弟の丁子、異国風な容姿の堅物軍人である五道、吉原の用心棒の岩吾の4人です。最終的に蘇芳と五道、丁子と岩吾がカップルになって、兄弟二人は血の因縁を断ち切ってそれぞれの新しい道へと歩んでいく、というラストになるのではないかと思いますが、2〜3巻でページ数のかなりの部分を占めているのは兄弟間での恋愛が描かれている回想シーンです。禁断の近親相姦っていうのも嫌いじゃないけど、蘇芳と堅物軍人のラブい描写ももっと見たいなー。
軍人さんは頭が固いけど、生真面目で優しい人なんですよ。父親が異国の人なので赤い髪に灰色の目と日本人離れした容姿をしており、そのせいで色々と苦労をしてきたようです。
「家庭を持ちたかったんですが…かないませんでした」
と切なそうに目を閉じて喋ってるシーンを見て、蘇芳幸せにしてやって!と思いました。
私が読んだのは3巻までですが、全5巻だそうです。