basso 『クマとインテリ』
イタリア政治家シリーズ第1弾。
抑えた色調の中にソファの赤が映える表紙、格好良すぎですよね? お洒落度ハンパない……! このインパクトにそそられて、つい表紙買いした人も多かったのではないでしょうか。
表題作『クマとインテリ』は、カメラマン×インテリ政治家のお話でした。
受けのファウストは、前首相かつ現党総裁という、これでもか!と言わんばかりの豪華な肩書を持っています。首相を務めた経験があるくらいですから年齢もかなりいっているわけで、しかも妻子持ちですし、そんな初老男性を受けさせるとはこれまたもの凄いところに萌えを発見するなぁ、と初めてこの本を読んだときは作者さんの発想に度肝を抜かれました。
しかも、攻めは26歳という若さで、親子ほどの超年の差カップルなのですよ。凄いな。
最初はこのお爺ちゃんな受けに萌えるのは難しいかもなぁと心配しつつ読んでいたんですが、読み進めるうち、バカンスから帰ってきた後に攻めの名刺を眺めて嬉しそうにしているあたりから、受けの可愛いらしさがわかってきました。ブルーノの正体に一喜一憂する恋するファウストは、妙なヘタレっぽさとも相まって確かに可愛いんですよ。
ところで、攻めのブルーノはクマ系とのことですが、あんまりクマっぽく見えないような……。せっかく『クマとインテリ』というタイトルが素晴らしくキャッチ―なので、イタリア政治家シリーズ第3弾で登場するウーゴくらいブルーノががっしりした大柄でも良かったかなーと思いました。