sorachinoのブログ

BLやラノベ、少女漫画、ロマンス小説等の読書感想ブログ。お気に入り作品には★タグをつけています。どちらかと言うと新刊より古い作品に言及することが多いかも。ネタバレ多数。コメント大歓迎です。

キヅナツキ 『リンクス』

4組のカップルのお話が入った短編漫画集。

  • ラジオパーソナリティ×カフェ店長
  • カフェオーナー×ヤクザの秘書兼護衛
  • 彫金師×サラリーマン
  • ヤクザ(若頭)×組長の息子

各話は同一世界を舞台にしています。同じマンションのお隣さん同士、上司と部下、店員と常連客、高校時代の先輩後輩などと、登場人物たちは互いに面識があるという設定。


4組の中では、私は彫金師×サラリーマンが一番好きでした。出会いの日から一日ごとに近づいていく二人の距離感が良いです。猫と戯れつつ、一緒にごはんを食べる心地よい関係が自然でした。

あ、ちなみにこの二人は受け攻め逆かもしれないという示唆がおまけの
4コマ漫画や人物紹介にありましたが、私は長身でガタイの良い彫金師・亀田攻めの方がイメージしやすいなー。

亀田の方から告白していましたが、いくら気が合うとはいえヘテロ相手に恋愛関係まで持ち込んだのはお見事。告白に至るまでの詳細は描かれていないので、サラリーマン荻川のSっぷりも含めてそこらへんも読んでみたかったですね。

それにしても、亀田は4組目のカップルの受け・忍のセキュリティ兼監視もやっているそうですが、やっぱり裏社会に片足突っ込んでいるということなのかな? お洒落かつ繊細そうな表紙のイラストを裏切って、この本に出てくるキャラクターは亀田といい、忍とその同居人の佐渡といい、2組目のカップルの攻め・弥彦といい、裏社会の人間が結構多くてびっくりでした。


キャラ単体だとカフェ店長の新発田も可愛くて良かったです。ちょっとフレンドリー過ぎて(馴れ馴れしいとも言う)ウザいキャラですが、人懐っこさや明るくて凄くラブリーでして。31歳の立派な成人男性なのに愛くるしい人って凄いです。


4組目は高校時代から10年以上付き合っていて半同棲状態にある二人がメイン。

彼らはとある交通死亡事故の遺族と、事故のもう一方の生き残った当事者という関係でもあるのです。そのせいで受けは攻めに対して贖罪意識を持ち、攻めも受けの贖罪意識に付け込んで縛り付けてしまっているという罪悪感を持っています。

攻めの亡兄は故人でありながら強く存在感を放っており、ラスト、攻めの夢の中で登場し遺された者たちを祝福するシーンは切なくもエモーショナルな仕上がりになっていました。

それにしても、ドビュッシーの月の光を何気なく鼻歌で歌うとは、忍はお洒落さんですね~。この曲、結構鼻歌で歌うの難易度高いと思うんですが。


ところでこの本の難点を言いますと、とにかくキャラが識別しずらいのが読者泣かせでした。まず1組目の受けと、2組目の攻めと、3組目の受け(暫定)が似ているし、1組目の攻めと2組目の受けと3組目の攻め(暫定)も似てるんですよ。初読の時は困惑しまくりで、巻末のプロフィールを読んでやっとキャラを把握できたという感じでした。もうちょっと描き分けがされていれば良かったと思います。


ただ、絵は全体的に非常に綺麗でした。キヅナツキさんの作品は初めて読みましたが、違う単行本も読んでみたくなりました。



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