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sorachinoのブログ

BLやラノベ、少女漫画、ロマンス小説等の読書感想ブログ。お気に入り作品には★タグをつけています。どちらかと言うと新刊より古い作品に言及することが多いかも。ネタバレ多数。コメント大歓迎です。

今市子 『笑わない人魚』

あおばコミックス 平成17年2月16日第一発行

笑わない人魚 (インファナルコミックス)

笑わない人魚 (インファナルコミックス)

 表題作の『笑わない人魚』、『青髭の友人』、『真夏の城』、『廻遊魚の孤独』の4話が収録されている短編集。この一冊はなんだかやけにBLというよりはjuneの香りを漂わせているお話が多かったです。文庫本化されていますが、私が購入したのはかなり前なのでワイド版です。


『笑わない人魚』
失踪した叔父の家にやってきた寺島洋介(22)、叔父と何やら関係のありそうな男、見城歩(25)。再読していて気付いたことですが、3歳しか年齢差がないんですね。受けの見城が25歳とは思えないほど落ち着いているのでもっと差があるのかと思ってました。その見城、漁協で事務の仕事とはBLの登場人物としては珍しく地に足のついた地味な職業です。そういう部分も含めて地方の少し寂れた漁港の町という風情が作品に漂っていて、しっとり系のお話にあっていたなと思います。年上の男を人魚だと思う洋介は確かにメルヘン入ってるかと。ラストのやり取りにはついニヤリとさせられました。



青髭の友人』
三人の結婚相手を次々と亡くし妻たちの保険金で財産を築いた男と、その友人で偽造パスポートや銃など違法なもの調達してくる密売人が登場します。共犯者という関係性は、非常に重い秘密を分かち合うので確かに強固な絆となりえるのかも。一人飄々と生き残ってしまう青髭はどうしようもないほど業の深い男だ。基本的にハッピーエンド主義なので、このお話は重かったです…。それにしても84ページのカクが撃たれるコマは印象的だったなぁ。



『真夏の城』
大好きな『楽園まであともうちょっと』シリーズの原型となった作品、とのことでワクワクしつつ読みました。『楽園まで〜』とは違う設定も多々あり、パラレルワールドとはわかっていても、楽園企画がホテルを一軒買い取れるほどの余裕がある企業にまで成長しているというのはなんだか感慨深いものがあります。こちらの川江も相変わらず胡散臭く、相変わらず可愛気のある愛すべきキャラでした。



『廻遊魚の孤独』
登場する洋介が『笑わない人魚』の頃と比べて結構変わっていたので、『笑わない人魚』の続編だと気付くのに時間がかかりました。本当に洋介は変わったなぁ。こんなに飄々としたミステリアスな人物になるとは。見城さんとはなんだかんだいいつつも続いていたんですね。そしてこれからも仲は無事続いていきそうで一安心。ところで「グッドラック」は洒落のつもりだとしても今時言うか、って突っ込みたくなりましたw


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