sorachinoのブログ

BLやラノベ、少女漫画、ロマンス小説等の読書感想ブログ。お気に入り作品には★タグをつけています。どちらかと言うと新刊より古い作品に言及することが多いかも。ネタバレ多数。コメント大歓迎です。

秀良子 『年々彩々』

  • 江戸時代、怠け者の与平と彼の家に住み着いた貧乏神の話、『金魚すくい』。
  • 祝福か呪いか、江戸時代から現代まで長生きしてしまった寿限無と死神の話、『デラシネの花』。
  • 現代日本を舞台に、男性同士のカップルに育てられた小学生の話、『小向家の事情』。


の3本仕立ての単行本です。

金魚すくい』と『デラシネの花』は落語をモチーフにしたBL漫画でした。このコンセプト、渋いですねぇ。
ちなみに本の装丁も、裏表紙を青海波にしたりと和風な感じでこれまた渋い。GENI A LOIDEの小林満さんという方が手がけています。漫画の雰囲気にあっている良い装丁だなぁと思いました。


金魚すくい』と『デラシネの花』は、どちらの攻めもダメンズの匂いのする男たちでした。
特に『金魚すくい』の方は救いがたいの無いダメっぷり。働かないわ、ヘラヘラと借金しまくりだわ、家計費を使い込んで飲んでしまうわ、こういう金銭にだらしない人間はフィクションとわかっていても読んでいるとそのロクデナシっぷりに攻めの元妻とか受けの心情を思って辛くなってしまう……。まぁ、なんか愛嬌があって憎めない奴だっていうのはわかるんだけど。でも貧乏神改め死神はさ、もっと男の趣味どうにかした方がいいよ…!
デラシネの花』は、江戸時代のまだ妻子ありの頃の寿限無さんがなんかフツーに良き家庭人という感じだったけれど、現代の寿限無さんは荒んでましたね。死神と一緒に暮らすようになって、また家族ができて良かったねぇ。

表題作は『デラシネ』で『金魚すくい』もその関連作だけれど、私は『小向家の事情』が一番好みでした。男子小学生が自分の家庭の特異性に悶々とする話なのですが、淡々とした中にも味わい深さがあります。世の中、こんな形の家族もいるかもなーとなんとなく思いました。



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