sorachinoのブログ

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宮城とおこ 『遠い日の蝶』

遠い日の蝶 (ミリオンコミックス  CRAFT SERIES 36)

英国人指揮者×日本人ピアニスト。3年前に喧嘩別れした遊び相手との再会もの。アメリカの別荘地が舞台。

この作家さんは絵が魅力的ですよね。攻めのアーヴィンのヴィジュアル、黒髪オールバック風味が凄い格好良いわー。譜読みするときの眼鏡姿はたまらない。背景もしっかり描いてあるし、線も細くて緻密だし、カラーは優しい色使いだし、画面がキレイだ。

音楽家ものというのはどこか華やかさがあって読んでて楽しいな。

本当はお互いに好きだったのに素直になれなくて……、というのは再会もの作品の王道展開とはいえ好みでした。二人の思い出の楽譜がラブレター代わりになって二人が素直に気持ちを告げあうきっかけになるのも、音楽家同士のカップルらしくて良かったです。

その曲の誕生の仕方が、実に受けのテキトーさを表しててちょっと笑いました。攻めはこういう蝶のように軽やかで気ままな面に惹かれてたんですね。自分には無いものを持ってる相手に魅了されるっていうのは萌えます。

自分と一緒にいるといらぬ苦労をするかもとふって3年間も音沙汰がなかったのに、再会した途端受けに迫りまくる攻めの心情については、もうちょっと詳しく描いて欲しかったなぁ。他の男と親密にしている様子を目の当たりにして苛立つという独占欲は描かれているのだけれど。なにはともあれ無事元サヤに収まってくれて安心しました。