BLで巡る47都道府県
自分が読んだことのある商業BL作品の中からそれぞれの都道府県を舞台にしたBL作品をあげていこう、という企画です。結構トラベルミステリが好きなので、同様にトラベルBLがもっと増えたら嬉しいなぁ、と思ってます。地域色豊かなBLってのも素敵ですよね。ご当地BLブームが来ると良いなと思っています。
京都や大阪や神奈川などメジャーな観光地を多く抱えるところはすぐ作品を思いつくんですが、47都道府県全て埋まるのはいつのことか……。気楽にやっていこうと思います。
なんとなくこの県が舞台なのかな?、と思わせる描写のある作品もあるんですが、あえて決定的な地名はぼかすケースも多く、なかなか全都道府県制覇は難しそうなんですよね。
それにしても、東京はさすがの多さ。明確に都内が舞台であることが作中から判るBL作品なんてあげていたらきりがないかもしれません。
北海道
桜木知沙子 『兄弟にはなれない』
小説。漫画家の義弟×会社員の義兄。親同士の再婚で社会人になってから兄弟になった二人のお話です。舞台は札幌。この作品に限らず、この作者さんは北海道在住だけあって北海道を舞台にした作品をたくさん書いています。
栃木県
埼玉県
千葉県
東京
藤たまき 『蛇崩、交差点で』
漫画。タイトルの蛇崩交差点とは、目黒区上目黒5丁目に実在する五叉路の交差点のこと。その横断歩道でよくすれ違う受けに恋している攻め。近隣の世田谷公園で二人が名乗りあう場面もありました。
鳥人ヒロミ 『銀座の恋の物語』
銀座のゲイバーで働く従業員や訪れる客の恋模様を描いた短編漫画。銀座でやっている養蜂の蜂蜜を使ったハニーハイボールが供される場面があり、銀座ミツバチプロジェクトに触れているのも面白いです。
一穂ミチ 『ステノグラフィカ』
永田町の国会議事堂での場面がよく出てきます。新聞社の政治部記者×衆議院の速記者。議事堂の壁に埋まっているアンモナイトや、永田町の実在する酒屋の名前などが登場していました。
トウテムポール 『東京心中』
漫画。岩手出身の攻めと大阪出身の受けが東京のテレビ業界で働きつつ想いを育てていきます。
紗久楽さわ 『百と卍』
文政末期の上野や浅草界隈が舞台です。元火消しの笛吹き×元陰間の手習所の下男。上野不忍池の出会茶屋に弁天堂、浅草の切見世、湯島の陰間茶屋など江戸情緒たっぷりの漫画です。
神奈川県
たけうちりうと 『こゆるぎ探偵』シリーズ
大正時代の相州小田原が舞台。大工の若棟梁×酒造屋の若旦那。海辺の町らしくどこか開放的な明るい雰囲気の中、小田原っ子たちがワイワイ楽しそうに探偵をしているお話。
富山県
真崎ひかる 『白の彼方へ』
小説。舞台は北アルプス。富山県警山岳警備隊×真砂岳の山小屋管理人。主人公が立山黒部アルペンルートを通るシーンがあります。
石川県
長野県
愛知県
京都府
かわい有美子 『いとし、いとしという心』
全2巻の和の情緒たっぷりの小説。京都を代表する老舗旅館の若旦那×隣家の紙司の若旦那で、彼らの家は中京区麩屋町通界隈。仕事柄攻めも受けもよく着物を着てるし京都弁もたっぷり喋ってくれます。
かわい有美子 『朧小路の恋の花』
小説。舞台は祇園町。タイトルにもある‘朧小路’というのは架空の通り。高級料亭の板前×バーテン。知恩寺の手作り市に出かけたり、花背へ蛍見物に行ったりする場面が出てきます。
夕映月子 『京恋路上ル下ル』
小説。大学生×古書店店主。下鴨神社での納涼古本まつり、愛宕山の千日参りなど京都らしいイベントも描かれたり、実在する京都のお店の和菓子をキャラが食べるシーンがあったりします。
秋月こお 『王朝ロマンセ』シリーズ
平安時代の京が舞台の小説。六位蔵人×小舎人童。宮中の場面も多々。スピンオフも含め『春宵』『夏曙』『秋夜』『冬陽』『唐紅』『月下繚乱』『綺羅星如』の計7作。『春宵』は唯月一さんによるコミカライズも。
和泉桂 『貴公子の結婚』
平安時代が舞台の小説。嵯峨野で隠遁生活を送る貴族の攻めの元に、貧乏な公家である受けが夜這いをかけるお話です。