sorachinoのブログ

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少女時代、読んでいた小説家さんを羅列してみる

何をもって少女小説と呼ぶか、何をもってライトノベルと呼ぶかは人によって違うでしょうし私自身厳密には定義できないんですが、それはそれとして、少女小説やあるいはライトノベルと呼ばれるであろうものを小学生〜中学生時代の私は好んで読んでいました。

 当時読んでいた作家さんの中で、現在でも新刊を追っかけている方はほとんどいないけれど、私に様々な影響をもたらし少女時代を豊かにしてくれた作家さんたちにはこれからもどんどん活躍していただきたいし、当時好きだった作品は今でも思い出深いです。たまに本棚を整理していて、小中学生の頃読んでいた小説が出てくると、懐かしくてついつい読みふけってしまう。

 そんな小説家さんたちを、一人の作家さんにつき1〜3つほど当時夢中になって読んでいた作品名をあげ、メモしてみようと思います。

 

小野不由美

 『屍鬼』や『黒祠の島』『東亰異聞』などミステリ作家・ホラー作家として知名度の高い方ですが、ティーンズ向けのレーベル」でファンタジー小説なども書かれていた作家さんです。現在では講談社文庫でも発売されていますが『十二国記』は最初少女向けの作品として講談社X文庫ホワイトハートで発行されました*1。この作品は多くの方から支持を受けたようで、NHKでアニメ化もされましたね。私も『十二国記』は小学生の頃から好きでした。何度読み返したことか。読み返しすぎてボロボロになってしまって、先日『風の万里 黎明の空 上』を新たに購入し直しましたよー。

高遠砂夜

 集英社コバルト文庫で活躍なさっている方。恋愛小説の楽しさを教えてくれた作家さんでした。小中学生の頃、お小遣いで新刊が出るたびに買っていたなぁ。『姫君と婚約者』のようなどちらかといえば明るくてパワフルでラブラブなお話も、『レィティアの涙』のようにどこか暗い影を匂わせるお話も、どちらも本当に好きでした。この方はガルディアといいユーザといい、無口で無愛想で根暗な男性を魅力的に描きますね。『レィティアの涙』の続編はやっぱりもう出ないのかなー。出たら絶対買うのに。

  • 姫君と婚約者
  • レィティアの涙

氷室冴子

 集英社コバルト文庫のというよりも、少女小説の黄金時代の一翼を担った方。『海がきこえる』はジブリで映画化もされましたね。昨年の6月、亡くなられたというニュースを見たときは本当に衝撃を受けました。執筆していないのは知っていましたが、なぜか根拠もなく、この方はそこそこ忙しなくも元気で暮らしているのだと漠然と信じていましたよ。享年51歳なんて早すぎる。本当に残念でなりません。もっと氷室さんの少女小説を読みたかった。特に夢中になって読んでいた『銀の海 金の大地』の第二部の行方は気になってしょうがなかったので、せめてその後の構想などを知りたいなと思ってます。

須賀しのぶ

 集英社コバルト文庫の作家さん。『キル・ゾーン』は、中学生の頃のめりこんで読んだなぁ。シドーやヴィクトール、マイカ、ミュカが大好きでした。恋愛がテーマとなっている作品も書かれているけれど、私はやはりこの方の冒険や陰謀が好きです。スケールの大きなお話を書かれるので、読んでいてとてもワクワクするんですよね。

武内昌美

 ヴァイオリン奏者たちの愛を描いた『おしゃべりなアマデウス』、女性の歌舞伎役者が主人公の『True Romance』など、武内昌美さんは少女漫画家として名高い方だと思います。でも私は武内昌美さんの書かれる少女小説も凄く好きだったのです。今は亡きパレット文庫やコバルト・ピンキー文庫で発行していました。この方の漫画も小説もという両刀使いぶりは羨ましい。挿絵も自分で着けられるというのは漫画家としてのキャリアもあるからこその特権ですね。

  • ウルトラCボーイズ
  • 唯&トキオ
  • 冬の魔法使い
  • ルナティック=すくらんぶる!、ルナティック=すきゃんだる!

樹川さとみ

 コバルト文庫をはじめ、 C★novels fantasia 、 ウィングス・ノヴェルスなどいろいろな出版レーベルで執筆なさっている作家さん。ときに可愛らしく、ときに生意気で、ときにいたいけな、ときに傲慢な、樹川さんの描く女の子達がとても好きでした。女神の刻印シリーズの続刊待ってますよー!

榛名しおり

 主な活躍の場は講談社X文庫ホワイトハートの作家さん。この方の書くラブストーリーでは、西洋が舞台だったり、王族や良家の子息の登場が多いせいかとても華やかです。戦争に翻弄されるキャラクターが多いので派手で波乱万丈な印象も受けますし。少し少女向けハーレクインロマンスといった感じがします。フランスの尊厳王フィリップ二世、ブランデンブルグ選帝侯フリードリヒ、英国女王エリザベス一世など歴史上の実在の人物がメインキャラクターとして多数作中に登場しているんですが、その際史実を大幅に変更しており、その大胆さにはびっくりするとともに、こういう形の少女小説もありなのか!と凄く新鮮に思った覚えがあります。

真堂樹

 コバルト作家さん。私にやおい的な萌えと寸止めの美学というものを教えてくれた作家さんでもありました。まだやおいやBLという言葉を知らなかったあの頃、小学生だった私は『四龍島』の男性メインキャラクター2人の執着と絆に不思議な面白さとときめきを感じていました。今思えばあれこそが萌えというものであったに違いない。四龍島は言葉のリズムが独特で美しかったです。レマイユの吸血鬼はキャラクターが好き。

  • 四龍島
  • レマイユの吸血鬼

折原みと

 小学生の頃よく読んでいた作家さん。漫画家としても活躍なさっていますね。砂漠の世界への異世界トリップ、死者を迎えに来る天使たちとの交流など、ファンタジックなこの方の作品が好きでした。アナトゥール星伝では青の月光王ユージンがお気に入りなキャラクターでした。彼に可愛い彼女を作ってあげて欲しい……!

鷹野祐希

  講談社X文庫ホワイトハート富士見ファンタジア文庫などで書かれている作家さんです。『傀儡覚醒』は予想外なほど重苦しいストーリー展開でびっくりして、すぐに物語に引き込まれました。この傀儡シリーズは、傀儡回しと傀儡たちの関係も、鬼道衆の宇津保への侮蔑と執着と支配欲も、菜樹の宇津保が自立する道を切り開いていくという決意も、とても面白かったです。

  • 傀儡シリーズ

冴木忍

 富士見ファンタジア文庫などで執筆されているライトノベル作家さん。ハッピーエンドはハッピーエンドだとしても、不思議と物悲しさを感じさせる作品を書かれる方、という印象があります。たぶん『幻想封歌』のルカスやアドルファス、カシム、『天高く、雲は流れ』のオルジェイなど、天性の才能に恵まれる人物に対して嫉妬や葛藤を覚えてしまう凡人の物悲しさを上手く書いているからなんだろうなぁ。

  • メルヴィ&カシム
  • 妖怪寺縁起

円山夢久

 電撃文庫で書かれていた作家さん。円山夢久さんの作品は『リングテイル』シリーズしか読んだことがないけれど、このシリーズはとても好きでした。異世界ファンタジーの楽しさを存分に味わえます。

  • リングテイル

まとめ

 この記事を書いていたら、いろいろ懐かしくなってきました。いまさらながら、コバルト文庫をこんなに読んでたんだなぁ、この頃からファンタジー好きだったんだっけなどと、なんだかとても感慨深い。

 実は今回の記事を書くにあたってwikipediaの各作家さんたちの項目を少し参考にしたんですが、最近の執筆動向だとか、出身地が同じだったり母校の先輩だったりとか、夢中になって読んでいた小中学生の頃でさえ知らなかったいろいろな情報を得られて、興味深かったです。中には最近はあまり発表していない作家さんもいるようで、それは少し心配だなぁ。

 小中学生の頃、こんな面白い作品の数々を読めたのは幸せでした。

*1:とはいえ巻を重ねるごとに少女向けという枠は取り外していったように見受けられますが。